過熱蒸気式炭化(HTC)


過熱蒸気式炭化の仕組み
1. 過熱蒸気式炭化(HTC)の原理と利点
2. HTCバイオコークスの利用手段
3. 水分の活用手段
4. 廃棄物から創エネへ


1. 過熱蒸気式炭化(HTC)の原理と利点

バイオマスの資源化に新たな可能性

家畜糞尿やバーク材などのウェットバイオマスは豊富に水分を含むため、一般的には利用する前ににプレスや乾燥を要するため余分なネエネルギーや経費、廃熱の配管などが必要でした。多くの場合は処理費を支払い焼却処分する方が新たな設備投資より安価なため、これらバイオマスの多くの自家消費や資源化は限られていました。

バイオマスに含まれた水分をそのままの状態活用できれば原料に含まれるエネルギーを低コストで最大限に生かすことができます。これを実現できるのが過熱蒸気式炭化(Hydrothermal Carbonization、以下「HTC」)です。投入される原料ミックスは5−7割までの水分を保った状態が好ましく、加水分解による効果的な炭素と水分の分離が可能です。

また、通常の炭化手段では600℃以上の環境が必要であり、燃焼現象が発生する場合は更にダイオキシンの排出に対する配慮も必要です。HTCは200から230℃、20から25気圧(2-2.5mpa)という環境を生み出すことで、原料は低温炭化物と栄養の豊富な処理水に分離されます。40フィートコンテナに収まるコンパクトなベースモジュールは現在のシンプルかつ高度なデザインに至るまで15年の月日が対やされ、低メンテナンスで高効率、安全な商用モデルが完成しました。

HTCBiocoal

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